エロと感情は「見えそうで見えない」が1番いい
ブログを書いていてこんな事を言うのも変なのですが、言葉で伝えることがとても苦手です。というより嫌いに近いかもしれない。
自分の力不足はもちろん、言葉にしてしまうとその時の感情が一気に薄っぺらいものになってしまう気がして、そうして劣化してしまうのなら声にのせない方がよっぽどいいと思ってしまいます。
カッコつけて言えばあえて言葉にしない美徳という感じですかね。
言葉で伝えるのが苦手なもう1つの理由として、100%完璧な状態で相手に伝わることはまずないからです。
言葉や文字なんてものは所詮コミュニケーションツール。たかが記号の羅列なわけです。
どんなに想いを込めて、言葉に温度を吹き込んだとて、相手の心を動かすことはできても感じ方は人それぞれ。
「そういうことが言いたかったんじゃないんだけどな」という気持ちは、今後どんなに言葉が磨かれていっても起こることです。
この相違が、僕にとっては虚しくてしょうがない。
どんなに上手に伝えられても100人が100人同じ意味・感情で受け取ることなんてのは無理なわけです。
こんな当たり前の事実に僕はいつも辟易します。
いつも言っていますが顔や表情で表現するのが苦手だから誤解が生まれやすい。
だったらもう言葉にしないでずっと大事に秘めていた方がずっと幸せだと、そう思うのです。
だから必然的に、僕は冷たくなるのでしょう。
たとえば友人が悲しんでいたら「大丈夫?」と声をかけることはしません。
話を聞いて慰めることもあまりしない。
くだらない話で少しでも忘れさせたり、とりあえず飯に連れていったり、そんな”結果”をあげるだけです。
得に心配そうな態度をとることもしないので、人によっては薄情に見えるでしょう。
でもそれでいいと思っています。言葉ではなく少しでも相手の状況が好転すればいい。
それが僕の身勝手な愛情でもあります。
言葉が欲しい人がいることだってよくわかっています。
まいっているときの優しい一言に救われたことは僕にもあります。
でも、僕にはそれが得意じゃない。
きっと言葉で伝えても、声色のせいで相手に響かないかもしれない。
だから、言葉で届けるのは最終手段にして、ほとんどは結果をあげるだけ。
僕にはそっちの方が得意だし、言葉をあげるだけじゃ解決できないような域に渡って実際に助けることもできる。
そんな性分なんです。
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これはきっと、エロと同じだと思います。
エロは、見えそうで見えないのが1番エロい。
今僕が何を感じているのか。
怒っているのか、悲しんでいるのか、喜んでいるのか。
それが簡単な言葉で表されてしまうと、とってもつまらない。
これがこうだからこんな風に楽しいんだと思っても、短絡的に行われる日常会話の中では「楽しい」という言葉ひとつで終わってしまう。
それはなんだか下着を通さずにいきなり裸を見せられているみたいで、全くそそられないじゃないですか。
だから僕は「見えそうで見えない」を独りよがりな美徳として大事にしています。
じゃあなんでそんな僕が文章を書いているのか。
それは「言葉で伝えることを忘れないため」に他なりません。
僕が筆を握る1番の理由は、感情を表現できて言葉で伝えられるような自分になるための練習みたいなものです。人生の課題と言いましょうか。
もちろん言葉にしないこと自体を美徳としているけれど、言葉で伝えなければいけない場面もある。
そんなときに立ち尽くしてしまわないようにしたいのです。
街に出れば勝手に耳に入ってくる「若者ことば」の流行りとは逆行しているかもしれないですね。
感情的な自分を芽生えさせる手段として執筆を選びました。
それさえ達成できれば将来の安定なんてのは興味がなくなるくらい大事だったので、今こうして皆さんに見ていただける活動をしているわけです。
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エロの話に戻りますが「見えそうで見えない」は、万事においてとても大切なことだと思います。
応用しやすいように言い換えると「そこに至るまでの過程」が大事です。
見えそうで見えないと言っておきながら、行為中だったら最後にはちゃんと見えるじゃないですか。
あなたが好きな曲はただネット上で再生するよりも、それまでのアーティストの軌跡や苦悩を知っていたり、あなたの青春の1ページになった過去がある方が感情移入できますよね。
でも、それを知らない人がただ曲を聴いただけじゃそれは分からない。
一見すると分からない部分が1番美しいんです。
いきなり裸を見せるような人になるよりかは、僕はゆっくりと焦らしながら過程と見えない大切なものを大事にしたい。
きっと僕の一見冷たい振る舞いはそこからきているのではないかなと思います。
カラダの隠している部分も感情も確かにそこにあるんですよ。
だったら安っぽく出したりせずに、そそられた状態でチラ見えできるくらいが1番いいですよね。
何いってんだ俺