【女性差別】リアルな体験を集めてみたら想像以上に死活問題だった件

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近年いろいろと多様化なり平等なりが話題になっていますが、ふと気になりました。

 

女性差別・軽視に関して自分は絶対に被体験者にはなれない。

 

社会的にはどうのこうの言われているけれど、現場レベルでは何が起こっているんだろうと。

 

 ということで先日、僕の公式LINEで女性差別を受けた経験を募集してみました。

 

 

 

最初に僕のスタンスを示しておくと、今回声を届けてくれた女性たちを味方にして

 

女性差別はダメだー」とか「女性の権利を迫害している」みたいに強く主張する気はあまりないです。僕が言っても説得力に欠けますしね。

 

 

一個人を見たときにどんな女性差別を受けた経験があるかを、学びのために知ってみたかったというだけです。

 

 

そして女性差別(軽視)に関する僕の見解は

 

「ぶっちゃけ男性差別も存在するよね。ただ、総合的に”どっちが不利か”を考えたら女性は生きづらいだろうから変えた方がいいよね」です。

 

送ってくださった声の要約と僕が思ったことをお届けします。

1人の若造の学びの共有としてお付き合いください。

 

 

 

学校編


 

まず最初に少し驚いたこと。

 

学校現場で差別を感じた声が多かったです。

 

公式LINEを登録してくださっているのは学生さんの割合も多いということもありますが

 

女性差別はなんとなくのイメージでアルバイトも含めた仕事現場や家族間で起きていることだと思っていました。

 

でもそうではなくて、幼い頃からステレオタイプの押し付けをされていて、その時期から苦しんでいるということに気づいてハッとしました。

 

 

【学校の進路相談

 

高校卒業後の進路相談のとき、自分の学力よりも偏差値がかなり高い大学へ行こうと先生に相談しました。学力的な面でもっと下の大学を目指したほうがいいと言われてそれは間違っていないと思ったのですが、先生の「女の子なんだからそんなに頑張らなくても」という何気ない一言に傷つきました。

 

 

女性は結婚して家庭に入るからそこまで努力しなくてもいいという意味で先生は言ったのでしょうか。

 

 これは典型的な軽視ですよね。。。

 

個人で「男は仕事・女性は家事育児」という古い考え方をしている分には勝手にしろと思いますが、それを人に言ってしまうと軽視になってしまいますよね。。。

 

この後この方がどうなったかはわかりませんが、思春期の頃からこれを言われてしまうと可能性を潰してしまうような気がします。

 

 

 

【体育の授業①】

やるときに男子のペースに合わせて腕立てや腹筋、拝金をやるので女子は全然ついていけません。他の人から見て、どう感じるか分かりませんが私は少し不利というか女子にもペースがあるのでどうなのかなと思ったので書きました。

 

 【体育の授業②】

女子は回数が少ないと思うから膝立ててやってオッケー。男子は腕立て伏せでなければダメ、回数が少ない人は焦れ。

 

この言葉には「女子にはできない、男子なんだからできる」と言うように聞こえて、女子目線でも男子目線でも嫌な気がしました。

 

この2つを読んでどう思いましたでしょうか。

男女間で身体的な違いは確かにあるので、そこを配慮するかしないかの話ですね。

 

差別とは少し違うかなとも思ったのですが、 とても大事なことだったので取り上げさせていただきました。

 

 

これはおそらく「区別」に該当するものだと思います。

 

お2人の気持ちをまとめると

 

①のご意見は「男女の違いを考慮せずに平等にしてしまう」もの

②は「男にはできて女にはできないという考えの押し付け」です。

 

 

感じ方の違いなのですが、「差別と区別の違い」を考える上でとても肝になる部分でもありますよね。

 

直接差別的な言葉を浴びせられていなくても、明らかにある男女の(今回は身体的な)違いを埋めることはどうなのかが最大の争点です。

 

 

平等の先にあるものは何か。

それは、同じ土俵で戦わなければいけないという側面があります。

 

 

たとえるなら

「重い荷物は男の子に持たせたほうがいいよね」なのか

 

「女の子は重い荷物を持てないから男の子に持たせよう」なのか。

 

 

この微妙に違うニュアンスを一歩間違えると、いくら身体の差であっても差別になりかねない。つまり、区別を押し付けると差別に変わるということです。

 

たしかに、男女で役割を分けたほうがいいときもあれば、同じにしたほうがいいこともある。

 

差別と区別は表裏一体なんだなと、このお2人のご意見から学びました。

 

 

 

職場編


 

 職場には生活に必要なお金が関わっているだけあって、女性差別による働きづらさはより深刻になるのでしょう。長文送ってくださった方が多かったです。

 

【アルバイト】

学費を稼ぐため、アルバイトをしている女子大生です。

先週までは時給の高い夜間のシフトに時間の許す限り入り、なんとかやりくりしてました。

ですが5月に入ってから「女性に夜遅く働かせるのは良くない」という、新しく入った男性の店長の考えにより、事情を話したのにも関わらず夜間のシフトを減らされ、生活もままならない現状です。

不当な扱いではなく 店長の優しさだということは分かってはいるのですが、はっきり言うと「ありがた迷惑」に感じてしまいます。

辞めて別のバ先を探せば良いと思われるかもしれませんが、コロナ禍により、今より高い時給で新しく雇って下さるところを探すのは容易ではありません。

何より店長も周りの人も親切な人ばかりで居場所が良くてすごく楽しいので辞めたくないんです

もう少し融通がきけばなぁ、、と思う今日此頃です。

 

 

これは死活問題ですよね。。。

 

一見優しさのように見えて本人からしたらありがた迷惑にすら感じてしまうこと。

 

女性だからという理由で働きづらい結果になってしまう。

 

女性ということを理由にした一方的な優しさの押し付けも一種の差別になってしまうんですね。

 

 

肉体的な力の差以外の理由で性別を理由に不当だと感じた方は他にもたくさんいらっしゃいました。

 

 

【職場】

職場にて
・来賓へのお茶出し、接待の強要
・女は黙って言うこと聞いてろ、俺に意見するなと言われ発言権がない
・男性の職員とは対等な立場で話をしているのに女性には上から目線、自分と違う意見だと怒鳴る
・女性は感情的だから話にならないと言われる

 

こんな典型的な女性差別をする人が実際にいるのか...とびっくり。

 

「女は感情的」という説があって脳ミソの中に違いがあるとかどうのこうの言われていますが

 

そんな言葉を実際に人に言ってしまう人のほうがよっぽど感情的で「そうじゃない人もいる」ことを全く知らない世界の狭い人でしかないですな(ワンパン)

 

職場で感じた差別は1番多かったです。

 

中にはリーダーはなぜか男性がやるという風潮に対するものも。 

 

女性の方が知能指数が高いという研究もあるけれど「威厳」の問題なのかもしれませんね。まあ性別だけで判断するのもどうかと思いますが。

 

 

仕事と育児編


 

 これは黒川の立場からは1番遠くてとても勉強になりました。

 

こんにちは。
女性として不利と感じたのは、産休育休があることです。

どんなにキャリアを積んだり努力を重ねても、産休育休という休みのせいで、昇進は途中でリセットされます。

「産んですぐ復帰すればギリセーフ」

でも、自分の体のことだけど自分で決められないのが出産。
私だってすぐ(一年以内)に復帰して、昇進のレールから脱落しないようにしがみつきたかったけど、子宮の中の赤ちゃんにそれは関係ないんだよね。
病院から切迫流産だから自宅療養ってドクターストップが出てしまったら、産前休暇だけで半年は休むことになる。
そのあと、無事に出産できても育休という基本一年の休みがある。

一年以内に復帰できるのは、実家のサポートが厚い家庭だけ。
実家と仲が悪かったり遠かったりしてサポートが受けられないと地獄。
仕事どころじゃないのが本音。

産休育休×2人分で、約3年は職場から離れてたことになるでしょう?

そしたら、職場の人間関係も仕事の流れも、すべて変わってて浦島タロ子だよ。

それでも年次だけは重ねてるから、周りからしてみれば「10年勤めてるのに、なんか全然使えない」「すぐ帰るしすぐ休む」「頼りにならない」

そういう風に思われてるんだろうな、ってずっと負い目感じながら毎日働くのすごくしんどかったな。

 

男には産休育休ないんだよなー。
同じ年次なのに。
産休育休なければ、私だって今頃あの役職なのにな、って。

 

そうか、育休ってとてもいい制度だと思っていたけれど、キャリアを切り取って考えたら不利なのか。

 

ブランクがあると復帰したときにそれだけ環境が変わっている。

 

そのせいで仕事と子育ての両立が物理的に難しいという発想はありませんでした。

 

仕事以外でも差別をされたら嫌な気持ちになるのは当然ですが、差別的な結果になってしまうことが「仕組み」の中に組み込まれていると実害になってしまうようです。

 

 

最後に


 

最近、大学の授業でジェンダー論の女性差別問題について学んでいます。

 

その中で統計やデータでは女性が不利なことがわかるけれど、現場レベルではどんなことが起こっているんだろうと思い立って今回みなさんの声を集めてみました。

 

今回紹介したご意見の他にも、たくさんのお話をいただきました。

 

ますはありがとうございます。

 

 

僕自身、あまり年が離れた人がいる環境で活動するのを若干避けてきたので、女性差別を目の当たりにしたことがほぼありません。

 

かといって、必ずしも年代の問題だけとは限りません。

 

誰しも「〇〇はこういうもの」という固定観念を持っています。

 

正直、どんな人にも傷付けないように配慮するのは限界があります。(女性の社会的立場を底上げすることに反対する女性もいるくらいです)

 

なので男女に関わらず、自分の中のステレオタイプと異なる対象をみたときに強要しないくらいの器の大きさは確保しておきたいものですね。

 

 

「男は〇〇だ・女は〇〇だ」と人にぶつけてしまう人は、主語がデカすぎます。

 

そう言い切れてしまうほど自分が出会ってきた母数(サンプル数)が少ないことを豪語しているのと同義です。

 

 

自分で言うのも変なのですが、勢いとノリで飛び込んでしまう性分からか、僕は同年代から相対的にみてかなり友人が多いです。(良いか悪いかは置いておいて)

 

そんな僕が一言言うとすれば

 

「何事も一概には言えない」だけです。

 

もちろん傾向からして「男性(女性)はだいたいこうだよね」って言う考えは僕にもみなさんにもあります。

 

例えば友達と恋バナをしている中で「男ってバカな生き物だからさ」とユーモアを交えて言うのは良かったとしても、仕事現場でそれを言うのは違います。

 

こんな風にTPO人によって感じ方は全く異なるので

 

本当の意味で「世の中にはいろんな人がいる」ということを言葉だけではなく自分の経験から割り出す作業があるかないかでかなり変わってくると思います。

 

 

なので、ジェンダーについて決めつけてきたり強要する人は「経験不足」以外の何ものでもありません。

 

経験から学んでも世代によって変わっていくので、おじさんおばさんになっても常に吸収力を持って生きようと思うしかなさそうですね。

 

 

権利を主張することはとても骨が折れる行動です。

 

一歩間違えたり的外れな意見を言う人がいるせいで、一括りにしてバカにされる対象になったりもします。

 

 

 

 

「まだそんなこと言ってるの?原始時代かよ」という空気感が1日でもはやくできればいいですね。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

こんな感じで公式ラインではたまにコラムを書いたりみなさんの声を聞いたりしていますので、気になった方は登録をしてみてください。通知が厄介な方は即ブロでかまいませんよ〜

 

lin.ee