「また行きたい」と思ってもらう秘訣。見つけ出した一つの答え

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どうも、人生で1度は催眠術にかかってみたい黒川です。

 

いろいろな接客業をやってきました。

自分を商品にし、お客さんに対して好きになってもらう仕事。

 

ある日僕は思ったんです。

お客さんが「また行きたい!」って思うトリガーってなんだろう。

硬く言えばリピート率はどうすれば上がるんだろうって。

 

 

ずっとずっと考えながらなんとなくやってきて、最後までちゃんとした答えは出なかったけれど、今振り返ってみるとなんとなくわかった気がする。

 

うまくいったときとそうでない時の違い。

ここには客商売以上に、人間関係においてとっても大事なこと。

 

 

きっと仕事じゃなくても「また会いたいとか」「また遊びたい」と思ってもらうときも同じなんだと思う。

 

もちろんお金前提の関係かもしれないけれど、それよりももっと大事なことでした。

 

 

「楽しかった」だけじゃ足りない


 

最初に接客業を初めたのはバーでした。

ほぼボーイズバーのようなお店で、それなりに接客にはストイック。

 

いわゆる接客のイロハを教えてもらった。

 

でもそこには「また来てもらうには」という内容はなかった。

あったとしても営業をかけてまた来てもらうだけ。あくまで自分なりのやり方でやってねという感じ。

 

自分の中ではなんか違った。

また来てねと言うのは得意ではないし、そもそも営業をかけられたら自分は嬉しくないし、僕と同じ人だって多い。

 

 

だから僕はひとつの仮定を立ててみた。

 

「楽しませればまた来てくれるんじゃないか」と。

 

 

でも、違った。

「あー楽しかった。また行きたいな」とはなるかもしれないけれど

「楽しい=また行きたい」と直結はしない。

 

楽しいだけなら別に時間が経ってからいけばいい。

というより、楽しさだけなら自分じゃなくてもいいわけだ。

 

 

もちろん楽しさは大前提の話。

でもそれをただの出来事た思い出にしたらなんの意味もないんだろうな。

 

今これを読んでいるあなたは「また行きたい」と思った経験、もしくは実際に通った経験があるでしょうか。

 

多分その時の気持ちが言語化するのが難しいと思う。

ただ単に「あの人いいなあ」「この人いいなあ」と思った感情なだけで、その気持ちはどこから来ているのかを掘り当てることは難しいと思う。

 

ちなみに僕には通った経験がほぼない。

続かないしそもそも”ハマる”という経験がほとんどない。

 

だから、お客さんの気持ちを分かることができなかった。

 

 

「100%満足させない」はどう?


 

 

「楽しかった!もう楽しみきった!」 ≒「もう行かなくていいや」

 

となってしまうのはなんとなく思っていた。

 

100%満足させるのではなくて

「もっと知りたい、もっと仲良くなりたい」と思ってもらうことが次につながるんじゃないかって。

 

結局、それをコントロールすることはできなかった。

それを感じるのはお客さん側だし、そもそも自分がそこにいるだけで知りたくなる不思議な魅力を持っている人間ではないことは自分が1番よくわかっていた。

 

あるのは”お店ブランド”のみ。

深く考えたときに、それは自分の魅力ではない。

 

「もっと知りたい」と自分の言動だけで思わせられるような天才ではなかったから、もっと別の角度でそう思ってもらおうと思った。

 

それはきっと単純な言葉とか小手先のテクニックじゃなくて、もっと全体を通して思ってもらわなきゃいけない。

 

「少し足りない」これはとても大事なんだろうけど、もっともっと根本的な人との繋がりで考えた。

 

 

 

「関係をつくる」ことだった


 

現役のときはよくわかっていなかった。

でも、今になって振り返ったら少しわかる。

 

それは「その人と関係をつくる」ことだった。

 

僕が接客業をやって強く感じたキーワード

それは結局「人間関係」だった。

 

仕事である以上1番の尺度はお金かもしれないけれど、それが全てじゃないしお金だけでうまくいっているところを見たことがない。

 

”好き”とか”感謝”とかの表現方法の1つであって、他にももっとたくさんある。そう思う。

 

 

じゃあ関係をつくるというのはどういうことか。

 

それは「私にとってあなたは(この場所は)〇〇な存在」というのを明確に、そしてできるだけ大きく感じてもらうこと。

 

(私にとって)

・いつも話を肯定しながら聞いてくれる

・面白くいじってくれる

・好きな人

・ただ笑わせてくれる人

・貶しあっている人

・ボケとツッコミ

・非日常をくれる

・癒しをくれる

 

本当になんでもいい。

 

これをお互いが共通認識としてもっていること

それが「関係」なんだ。

 

人は自分にとっていい関係があると、不思議とその関係を保ちたいと思う生き物なのかな。

 

 

何度も来てくれた人を思い返すと、全員

「この人にとって自分はこういう存在」

「自分にとってこの人はこういう存在」

 

そしてお互いにとって共通の「自分たちはこういう関係」というのを感じられる。

 

回数が多いからたくさんのことを知ったのではないんですよ。

最初のうちは何回か来てくれてても、お互いのことがよく分からなかったらそのうち来なくなってしまう。

 

ずっと来てくれる人との違いは「どういう関係か」という点に集約されていた。

アイドル、YouTuber、ホスト、コンカフェ店員、それぞれの職業に最適な距離感がある。

 

滅多に会えなかったり会話ができないような関係であっても

「この人は応援してくれる人」

「この人は自分にとって活力をくれる人」

のように目には見えない関係がある。

 

この人間関係こそが人と人を繋ぎ、必要とし合って「また会いたい(観たい)」という気持ちになるんだろう。

 

こういう”関係をつくる”ことこそが、リピートに繋がるんです。

 

 

意識するべきなのは演者だけじゃない


 

 これは接客ノウハウとかいう寒い話じゃないんです。

今回で1番伝えたいことは、身の回りの人間関係にも同じだってこと。

 

 

あなたの友人を2人思い浮かべてみたください。

1人はとても仲のいい人、もう1人はそこまで仲の良くない人。

 

気が合う・趣味が合う、波長が合うとかももちろんとっても大事なんですけど、その2人の違いって「自分にとってどういう存在か」って考えてみてください。

 

おそらく仲のいい人はすぐに出て来ますよね。

でもそうでもない人って多分ほとんど出てこない。

 

その人のことをどれくらい知っているか

どれだけ自分と合うか

自分にどんなことをしてくれるか

 

こういうこと全てが「関係」をつくることに繋がるんです。

 

 

 

だから、仲良くなりたいとかもっと関わってみたいと思う人には、関係をつくることを意識した方がいいかもしれない。

 

最初は合わないと思っていたけれど、共通の趣味が見つかった瞬間に一気に仲良くなったり。

 

このとき、自分の好きなものをわかってくれる・気持ちを共有できるという関係が一瞬で出来上がるからだと思うんです。

 

 

人との関係を深めるにはたくさん相手のことを知って自分を伝える。

そして自分・相手にとって「こんな存在」ということをお互いが感じる。

 

そして知っている・わかっていることこそが「信頼」そのものなんじゃないかなって思います。

 

 

んじゃまた!